江東に巨大スカパーアンテナ 差し止め提訴
2007-01-22


江東に巨大スカパーアンテナ 差し止め提訴

落合弁護士のページ経由で知りました。

衛星放送のスカイパーフェクト・コミュニケーションズ(スカパー、本社・東京都渋谷区)が、江東区内に建設を計画している新放送センターをめぐり、周辺のマンションの住民らが十九日、電磁波の健康被害の恐れがあるとして、同社を相手取り、巨大な送信用アンテナの設置差し止めを求める訴訟を、東京地裁に起こした。

提訴したのは、予定地に隣接するマンションの住民ら十八人と、付近に土地を所有する一法人。

訴状などによると、同社は、都内三カ所にある放送センターを統合して地上五階、地下一階の新放送センターを建設し、屋上に直径約八メートルの送信用アンテナ十二基を設置する計画を来年の完成を目指して進めている。アンテナは衛星に電波を送るが、周辺にも微弱な電磁波が拡散するという。

原告側は「微弱な電磁波の危険性を指摘する疫学調査は数多くある」と主張。精神的苦痛や景観破壊、資産価値の低下といった被害も受けるとして「憲法で保障された人格権を侵害する」としている。記者会見した原告代表の猪又和子さん(64)は「マンションが林立するこの地域になぜ設置するのか。不安と恐怖を感じる」と話した。

これに対し、スカパー社は「計画や安全性について説明をしてきたにもかかわらず、理解をいただけなかったのは残念」としている。

送信用アンテナの設置は,付近住民にとっては便益(衛星放送の受信)よりもリスク(強度の電磁波の被曝)の方が圧倒的に上回るものでしょうから,反対するのは当然でしょう。住宅地近くに電磁波発信装置を設置することについてはもっと強度の法規制を敷いてよいように思います。

同様の理があてはまるもので,さらにもっと大きな被害が懸念されるものとしてすみだタワー(問題点はこちら)があります。こちらについては計画が決定したものの,十分な議論がなされたとは言えません。この日本の東京の下町に巨大楼閣が必要なのかという点も含め慎重に検討していくべきではないでしょうか。

[環境]

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